【授乳中の胸の張りと痛み】

出産の大変さを乗り越えた後も、待ったなしで授乳育児が始まるのでママさんは大変。2.3時間毎の授乳のため、連日の睡眠不足の中で頑張るお母さんはえらいなあと思います。
 
今回は「お乳が出すぎて、胸がずっと張って痛くてつらい。」というご相談。色白の方なので、元々滞りがちだった「水」が、出産の影響を受けて血流が滞り、気力も萎えたために、さらに流れが悪くなったようで、体も浮腫んでいるようです。一人目の出産の後はずっと痛みが続いて辛かったそうで、今回は何とかしたいとのことでした。
 
産後の聖薬と言われる、①血を作り血流を良くする漢方と、②気虚で水滞の人の漢方をお渡ししました。①は産後のストレスにも対応する生薬が入っている優れものです。1週間後には、しっかり尿が出て胸が張らなくなり、その後は「産後の聖薬」だけを続けてもらってました。(助産院さんの上手なマッサージのお陰も大きかったと思います。)
「随分楽になりました」と一ヵ月検診の日に寄ってくださいました。家事も復帰するこれからに備えて、疲れを取り元気を取り戻す漢方も追加して、体調に合わせて調節しながら続けてもらうことになりました。
 
産後の体の無理は年を重ねてから響いてくるものなので、若いからと言っても無理は禁物です。お母さんの体作りがあって気持ちが和らいでいてこそ、赤ちゃんにもしっかり栄養が届き、安心して育つことができるのだと思います。無理せずに上手に頑張って!

生理痛や排卵通

 酷い生理痛や排卵痛の方は、極端に「血」が少ないか「血流が悪い」と考えられます。月経前の痛みは血流の悪さから、始まってからの痛みは「血」の不足からと言われます。

 「血」を作り血流をよくする漢方は何種類があるので、その中から、ガスが溜まりがちかどうか、ストレスを抱えているかなどを考えて漢方を選びます。

 ひきつるような痛みの時は、筋肉のこわばりを取る漢方と冷えを解消する漢方などを組み合わせます。

 月経は女性にとってある意味面倒なものですが、きちんと毎月、脳からホルモンが出て滞りなく月経が起きることで体の巡りが保たれるので、とても大事なサイクルです。体を整えて、女性のサイクルが少しでも楽になるようお手伝いできればと思います。お大事に。

女性のための漢方

本当に女性は様々な悩みを抱えていて大変ですが、漢方では、基本的には「血」と「気」の問題と考えます。
①「血」が足りているのか(血虚)、血流が悪くないか(瘀血)という「血」の問題
②気力がない「気虚」なのか、ストレスによる「気滞」(クドクドと悩むなど)なのか、「気逆」(イライラしたり、周りに当たったり、のぼせたり)なのかという「気」の問題
この原因を取り除くことで改善の道が見えてきます。
 例えば「無月経」。軽い無月経は、「血」を増やすような「当帰」が入った処方で治られる方が多いですが、働いている方やストレスが強い方は「血」の問題と「気」の問題が絡んで拗らせているので、両方の処方が必要となります。
 また、運動で消耗しすぎた場合も生理が来なくなるので、無理しすぎないことをお勧めします。
 出産後。血もホルモンも大きく入れ替わる出産後の体は「瘀血」(血流が悪い)状態なので、子宮がもとに戻りやすいように、「血流改善」の処方が大事です。出産後にこの漢方を続けておくと、その後の「血の道症」が楽だと言われます。
 出産後の女性は、ずっと「血流改善薬」が必要だとも考えられています。「更年期で」という方も、血を作って流す処方が合います。血流大事ですね。

乳腺炎

乳腺炎でお悩みの方に。
上半身の血行を良くして炎症を和らげる漢方や、炎症を和らげるお茶で良くなられる方が多いです。白い斑点が見られたら、血を作り血流をよくして、ストレス対応もできる漢方をお勧めしています。母乳はあげなくちゃいけないし、痛いし・・・。お母さんでなければわからないつらさですね。近くの漢方薬局に相談してみてください。どうぞお大事に

漢方薬局 ユクル    (YUCURU)

 三重県伊勢市辻久留町

   537-3

℡&fax 0596-67-7448

営業時間

10:00~18:00

休憩13:00~14:00

定休日:水曜日

    日曜日、休祝日

    第二土曜日

 

メール

kannpou.yucuru@gmail.com 

薬局日記 目次